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インフルエンザ流行のため
富士ドライケムIMMUNO AG12
3台目を導入しました

 国立感染症研究所によるインフルエンザ流行レベルマップによると、2018年12月第1週より、札幌もインフルエンザ流行が警報レベル3段階の1レベルとなり、年末には警報レベル3段階の2レベルに達しました。これは昨シーズンより約1か月ほど早い流行となっております。当クリニックにも、年明けから連日多数のインフルエンザに罹患された患者様が来院されています。
 今シーズンの現在までのインフルエンザの特徴は、まだA型が主流で、インフルエンザに特徴的な高熱と悪寒・関節痛等の典型的な症状で受診される方が多くみられます。例年通りの経過では、今後B型も流行が始まると思われます。
 発熱に関しては、ワクチン接種後に罹患された方などは36度台の熱でも罹患されている方もみられます。ただ、そのような場合でも、“悪寒=寒気”“関節痛=体の痛み”等の症状はほとんど必発で、熱発と悪寒・関節痛がみられたら、インフルエンザにかかっている可能性がありますので、できるだけ早期に医療機関を受診されて下さい。
 インフルエンザにかかった方はやはりワクチンを接種されていない方が圧倒的に多く、重症化のおそれもあり、そのため早期診断が重要となるのは言うまでもありません。
 従来のインフルエンザ迅速診断キットは、ウイルス量がある一定以上にならないと陽性と判定されにくく、インフルエンザに感染後12~24時間経過しないと、陰性と判定される場合が多いとされています。
 そのため当クリニックでは、開院当時より富士ドライケムIMMUNO AG1を導入して、インフルエンザの早期診断を行っております。
 富士ドライケムは富士フイルムの技術を応用して、インフルエンザウイルスに金コロイド標識に銀Agを付着させ、直径を100倍にまで拡大することで、ウイルス量が少ない発症初期でも高い検出性能を発揮します。そのため、インフルエンザ感染後約6時間でインフルエンザの診断が可能とされ、実際に発熱後かなり早い段階で診断が可能となっています
また、自動判定のため時間管理や目視判断が不要でより精度の高い診断が可能です。
 しかし、昨シーズンの大流行の際には大勢の患者様が一度に来院され、富士ドライケムが1台だと、判定までに1人約3分半~15分かかり、順番があとの患者様では結果的に判定まで長時間待つことになってしまいました。特にご家族複数で来院し、検査をご希望された場合、体調の悪い中待ち時間が長くなり、大変申し訳なく思っておりました。
 そこで昨シーズン富士ドライケム2台目を導入し、今年の流行に備えて3台目も導入しましたので、複数の患者様の診断が一度にできるようになり、診断までの待ち時間を大幅に短縮することが可能となりました
 インフルエンザの本格的な流行はむしろこれからと思われます。また、インフルエンザは1シーズに複数回(A型の後にB型等)かかることもあります。
 治療薬では、昨シーズンから“ゾフルーザ”という新薬もでております。これは、特に従来のイナビル等の吸入が十分にできないお子様でも、体重10kg以上なら錠剤1Tを1回飲むだけで十分な効果がある薬剤です。但し、新薬で耐性ウイルスの問題も指摘されており、従来の治療薬との使い分けも考慮して、患者様にとって最適な治療薬を選択したいと考えております。
 インフルエンザは早期診断早期治療によって、重症化を予防し症状を軽くすることが可能です。ワクチン接種の上で、マスクの着用・手洗い・うがいという基本的な感染予防はもちろんですが、罹患した場合は早期診断が重要です。寒気・発熱・関節痛等の症状があり、“あれ?インフルエンザかな?”と思ったら、いつでも当クリニックに受診されて下さい。

PS.富士ドライケムは溶連菌・アデノウイルスの迅速診断も可能です。

H31年1月19日